鮮やかな赤やオレンジは、国旗や企業ロゴなどに多く用いられる色ですが、微妙な違いがイメージを大きく左右するため、色合わせが難しい色でもあります。特に陶磁器の絵付は高温での焼成が必要なため、こうした色を表現することは難しく、人体や環境に有害なセレンとカドミウムを含む絵具を使用することが一般的でした。 これらの物質が食器から溶出することはなく、人体には影響ありませんが、ノリタケは環境への配慮からセレンとカドミウムを含まない新しい絵具を開発しました。当絵具は陶磁器に限らず高温で製造または使用される製品への着色顔料としての用途展開が期待できます。 ※本研究開発の一部には、「新あいち創造研究開発補助金」を活用しています。

今回開発した絵具は、セレン・カドミウムを含まないものとしては、世界最高レベルの鮮やかさを誇ります。右のグラフで、新絵具の鮮やかさがセレン・カドミウム含有の絵具に近い数値であることがわかります。 ※ SCE方式で色を測定した数値(当社従来品と比較)