品質向上に向けた活動の推進
品質方針
ノリタケグループは、お客様に満足していただける良い製品、良いサービスを提供するため「品質方針」を定めています。
ノリタケグループ品質方針
ノリタケグループは、社是である「良品・輸出・共栄」の理念のもとに、お客様に満足していただける良い製品、良いサービスを提供することで、世界中のお客様からの信頼と期待に応え続けます。
- (1) お客様の立場に立って、安全で安心な製品とサービスを提供します。
- (2) すべての組織で一人ひとりが、品質向上に取り組み続けます。
- (3) 製品とサービスに関連する法令、規則、要求事項を遵守します。
- (4) お客様にとって必要な情報を適切に開示します。
品質向上のための推進体制
 
                        お客様へ「良い製品」「良いサービス」を速やか、かつ確実に提供できる仕組みを維持改善し続けるため、「品質委員会」がノリタケグループの統一的な指針の策定や、品質保証体制の維持、向上に向けた取り組みの強化および推進を行っています。
                    品質マネジメントシステムの有効性の確認、品質保証業務の有効性の確認などを目的とした内部監査、品質に関する社内教育の計画と実施などを進めています。2024年度の主な活動としては、内部品質監査を実施し、品質不正防止とリスク低減の観点で事業部支援を行いました。
ものづくり強化活動
ノリタケは、「白く美しい精緻な洋食器を日本で作りたい」という創業者たちの熱い想いから誕生した「ものづくり」の企業です。この精神に基づき、2011年に発足した「ものづくり強化委員会」を中心として、製品やサービスの品質向上に取り組んでいます。
                    2011年に製造部門からはじめた「M3・1(エムサンイチ)活動」にて、基盤整備活動を開始し、2016年からは基盤強化活動として、生産現場の5大使命である「安全」「品質」「生産」「原価」「人材」をコントロールする管理標準・基準と仕組みづくりの活動へ展開しています。そして、営業・技術・開発・管理・企画・事務部門の業務品質向上活動を「S3・1(エスサンイチ)活動」として拡大し、現在は「M3・1活動」「S3・1活動」の二本柱で活動を進めています。
M3・1活動(製造・技術部門)
 
                        M3・1活動では、製造・技術部門を対象に「お客様第一、安全第一、品質第一」を掲げ、この3つの「第一」の達成が、事業を通じて社会に貢献し続けるために重要であるとの認識のもと、基盤強化活動を推進しています。
基盤強化活動
基盤強化活動では、Q(品質)、C(コスト)、D(納期)をより確実にコントロールするために、生産現場の5大使命のなかで、「安全」「品質」「生産」「原価」については重点活動を決め、日常管理の質の向上を目指して活動を展開してきました。さらには、方針管理と日常管理を継続的な仕組みとして定着させるため、マネジメントシステムに基盤強化活動を取り込みました。今後もこれらの活動を継続的に運用・改善していきます。
                2024年度までの第12次計画では「活動基盤の完成」の3カ年とし、ノリタケグループの11工場において、工場マネジメント力強化を目的として、中期計画から年度方針を策定し展開(戦略・戦術の立案)し、事業部ごとに自主自立で工場運営を推進しています。また、現場力強化を目的として、日常管理の標準化を進めてきました。定期的な活動報告会では、事業部責任者が活動状況を現地現物にて確認してレビューを実施しています。工場間の相互研鑽の場としては、参加者による討議や良好事例の横展開を図り、「活動基盤の完成」の目標を達成しました。
                2025年度からの第13次計画では「運用と改善」の3カ年と位置付け、マネジメントシステムの運用継続による問題・課題解決に取り組みます。2028年度からの第14次計画へ向けたさらなるレベルアップを図るべく、ものづくり変革への仕掛けとして、ジャストインタイム※1と自働化※2に取り組んでいます。全社の横展開へのさきがけとしてモデル工場でのトヨタ生産方式TPS研修会およびものづくり改善塾をスタートさせています。
※1ジャストインタイム:必要なものを、必要な時に、必要なだけ生産する方式。
※2自働化:「異常がわかる、異常で止まる、異常で止める」ことにより不良品を造らない仕組みとして生産性を向上させる。
工場の階層別役割
品質向上に向けた活動としては、「大部屋活動」や「生産準備活動」を推進し、2021年度からの「品質活動研究会」を継続しています。
大部屋活動
大部屋活動とは、工場長などの現場責任者、製造、生産技術、品質保証、商品開発などの関係者が部門横断的に集まり、迅速に是正や改善を行う活動です。この活動では、クレームや工程内不良に対して、情報共有の場として見える化を行い、要因解析や対策協議を通じて効果的な対策立案、実施、評価、標準化と横展開に取り組んでいます。
生産準備活動・品質活動研究会
 
                            生産準備活動とは、商品企画から量産までのプロセスにおいて、ステップごとのアウトプットが要求事項を満たしているかを関係者で確認し、量産時の不具合発生を予防する活動です。商品企画、設計、量産準備、量産トライの各ステップで行うべきことや確認すべき項目を決めて生産準備の標準的なプロセスを確立しています。
                        生産準備活動をより有効的に機能させるために発足させた「品質活動研究会」では、生産準備のプロセス起因で発生したと想定される量産時の不具合をテーマアップし、現地現物で関係者による討議を行い根本的な課題解決に向けた取り組みを推進しています。
S3・1活動(スタッフ部門/営業・技術・開発・管理・企画・事務部門)
ノリタケグループのものづくり強化活動は、製品を作る工場だけの活動ではありません。お客様に満足していただくためには、営業や技術など事業に直接関わる部門や、その事業部門を支える管理や開発部門が行う仕事も何らかの形でものづくりに関係しています。S3・1活動ではこれら工場以外のスタッフ部門を対象に、業務を遂行する上で常に心掛けるべき、「お客様第一、品質第一、信頼第一」の3つの「第一」を表し、活動を推進しています。
                S3・1活動とはこれらの「第一」を意識しながら、業務の質を高めていく活動です。
                S3・1活動の目指す姿は、「お客様満足を意識し、業務における問題・課題を自主自立的に解決していける」ようになり、個人や組織の問題解決力、会社の企業価値を高めることです。スタッフ部門全員が「お客様」の立場に立って業務を見つめ直し、あるべき姿に向けて標準を整備するとともに、振り返りとしてQCD評価を行い、特に業務の見直しを重視した活動をしています。
                マネジメントレビューでは、上位者からのフィードバックができる仕組みづくりを推進して取り組むことで、従業員の意識改革を図り、人材育成や強い組織づくりに繋げています。
 
                             
                            お客様とのコミュニケーション
お客様の声を製品やサービスに反映させるため、また、製品を安全にご使用いただくため、食器事業部内にお客様相談室を設置し、お客様からのご意見やお問い合わせを関連部署で共有し、商品・サービスの改善に繋げるよう努めています。また企業のお客様からいただいたご意見は社内展開し、品質向上に反映しています。
製品の安全性について
ノリタケグループではお客様の立場に立って、 安全で安心な製品とサービスを提供します。開発・設計・調達・製造・販売・物流の各段階において安全性に十分配慮するとともに、法令や公的なガイドラインを遵守し、これらが設けられていない場合には、各部門において実態に即した自主基準を作成し、これを遵守します。また、分かりやすい表示や取扱説明書などを提供し、使用から廃棄にいたるまでに発生する事故の未然防止に努めます。



