Noritake

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MESSAGE FROM THE PRESIDENT

トップメッセージ

2030年に向けて動き出したノリタケグループ。
生み出した利益を次の投資に振り向ける好循環で、
着実に成長路線に乗せていきます。

トップメッセージ

ノリタケグループは、地政学リスクの高まり、カーボンニュートラル社会の進展、デジタル化の加速、生活スタイルの多様化など社会が変化していく中、当社グループならではの価値提供を通して、社会から必要とされ、欠かせない存在になるという想いを込めて、2030年に向けた長期ビジョン(ありたい姿)を策定しました。
この「マテリアル×プロセスの独自技術で変化する社会の欠かせない推進役へ」という長期ビジョン(ありたい姿)の実現に向けて、第12次中期経営計画(以下、第12次計画)は、「収益基盤の強化と成長領域への仕込み」の期間と位置付け、「収益基盤の強化」として、不採算商品・事業の再編、収益改善・合理化を進め、「成長領域への仕込み」として、増産・拡販への対応、経営基盤の強化を進めています。
そして、2030年に向けた取り組みを通してノリタケグループは、「地球を元気に、社会を便利に、人と社会を幸福に」する企業を目指します。

トップメッセージ

2022年度の振り返りと事業概況

2022年度は、国内では新型コロナウイルス感染対策が段階的に緩和され、経済活動は正常化に向かいましたが、海外ではウクライナ情勢の長期化、中国のゼロコロナ政策による都市封鎖など社会、経済に大きな影響を及ぼす事態が生じました。エネルギーや原材料などの価格高騰、半導体の供給不足、サプライチェーンの混乱や途絶といった問題は世界中の産業にとって大きな脅威となりました。さらに下期には、先進国の急激なインフレと為替変動が生じ、事業環境が大きく変化した一年となりました。
このような情勢のなか、ノリタケグループの2022年度の連結売上高は前期比9.3%増加の1,394億94百万円、連結営業利益は前期比4.1%減少の89億69百万円、連結経常利益は前期比0.8%減少の124億5百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は100億24百万円となりました。連結売上高は前年同期を大幅に上回りましたが、営業利益、経常利益は未達となり、ここで失速することなく、2023年度、そして2024年度でどこまで巻き返しを図るかが重要だと考えています。

2022年度の振り返りと事業概況

第12次計画は
長期ビジョン達成に向けた第一歩

第12次中期経営計画
(2022~2024年度)の主な成果と課題

第12次計画は、長期ビジョンの達成に向けた「収益基盤の強化と成長領域への仕込み」の期間と位置付けています。「収益基盤の強化」として、不採算商品・事業の再編、収益改善・合理化を進め、「成長領域への仕込み」として、増産・拡販への対応、経営基盤の強化を進めています。

第12次計画の初年度である2022年度は、経営基盤の強化を迅速に推進するため、「新事業創出」、「組織風土改革」、「サステナビリティ経営」、「DX推進」の4つのテーマで全社横断のタスクフォースを組織し、取り組みを進めました。2022年度の進捗と成果は以下の通りです。

新事業創出タスクフォース

研究開発センターの役割を再定義し、ステージゲート法(新規事業開発などにおけるアイデア創出から事業化までを管理する国際標準的な手法)による開発プロセスを再構築しました。また、全社レベルでの開発テーマ探索を加速させるため、全従業員からの新規開発テーマの募集を始めました。
2023年度からは新設した新事業創出委員会がこの取り組みを強化・推進していきます。

組織風土改革タスクフォース

ジョブローテーション制度と社員のタレントマネジメントシステムを導入しました。ジョブローテーション制度については2022年度から、タレントマネジメントシステムについては2023年度から運用を開始しています。さらに、風土改革の浸透、定着を図るため、社長と社員が直接対話するタウンホールミーティングを開催しています。また、失敗を許容し、チャレンジ精神を醸成する風土づくりを目指し、人事制度、報酬制度の刷新についても着手しました。
2023年度からは、これまでの人事政策委員会を人財マネジメント委員会に改変し、人事制度の整備や働き方改革を推進するなど、多様な人材の活躍推進や従業員のチャレンジ精神の醸成・エンゲージメントの向上を図っていきます。

サステナビリティ経営タスクフォース

気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言への賛同と、それに沿った情報開示を行いました。2023年1月には、サステナビリティ推進室を新設し、サステナビリティ基本方針の策定、マテリアリティ(重要課題)の特定とKPI(重要業績評価指標)の設定に取り組みました。
2023年度からは、サステナビリティ統括委員会が発足し、全社横断的にサステナビリティ経営のPDCAを回す中心的な役割を担っていきます。

DX推進タスクフォース

生産性や技術力の向上、顧客対応力の高度化を実現するため、DX推進体制を整備し、デジタル技術を活用したプロセス改革を推進しています。グループ全体でのデジタル化の課題を抽出したところ、とくに「ものづくり領域の強化」が急務であると判断しました。そこで、工業機材事業本部の三好工場でのトライアル計画を策定し、検査工程や仕上工程のデジタル技術による可視化などに取り組んでいます。
2023年度はトライアルの結果を踏まえ、全社のDX推進体制の設計を進めるとともに、人事部と連携し、DX人材の育成にも着手します。

成長領域についての取り組み

ノリタケグループでは、長期ビジョンを実現するため、今後の成長が期待される環境・エレクトロニクス・ウェルビーイングの3分野を成長領域と定めて「選択と集中」を進め、現状の基盤領域(内燃機関、窯業など)から成長領域へ事業領域の転換を進めています。取り組みの進捗は次の通りです。
環境領域については、EV関連部品用工具の拡販やサーキュラーエコノミーに関連するビジネスモデルの構築、電池関係での新規事業開発を進めています。エレクトロニクス領域は、電子・半導体分野への拡大と次世代製品の開発に取り組んでいます。ウェルビーイング領域では注射針用砥石や医薬、化粧品分野に向けた装置の開発、食空間を彩る新しい形や素材の食器の提供を進めています。
以上のような取り組みを進めた結果、2022年度の各分野での売上目標達成率は、環境分野では目標値比109%、ウェルビーイング分野では目標値比105%と目標を達成しました。一方、エレクトロニクス分野は、積層セラミックコンデンサ(MLCC)向け電子ペーストや電子部品材料の市況悪化の影響を受け、達成率は85%となり、目標を下回りました。
「成長領域への仕込み」としては、中長期に視点を据えた会社の持続的な成長を実現するため、資本コストと株価を意識した経営と、成長領域と定めた3つの分野への積極的な投資を進めます。
具体的には、自動車や通信機器の主要部品であるMLCC向けの材料などの増産を目的に約130億円の投資を行います。さらに、リチウムイオン電池向けの焼成炉の増産に向けて約25億円を投資します。
これらの投資を含め、今後も成長領域に経営資源を集中することで、利益率を高めながら第12次計画の目標値を達成し、次なる第13次計画での成長に向けて盤石な体制を築くべく、総額200億円の投資を着実に進めてまいります。
そして、設備投資、開発投資によってさらなる利益と成長性を生み出し、次の投資へと振り向けていくという好循環で、着実に成長路線に乗せ、企業価値の向上に繋げていく考えです。

各事業における取り組み

工業機材事業では、事業をオーダーメイド品と汎用品に再編し、効率的な事業体制の構築に取り組んでいます。汎用品事業において、2022年10月に実施した日本レヂボン株式会社と株式会社ノリタケコーテッドアブレーシブの合併はノリタケグループ始まって以来の大きなグループ内M&Aであり、その成果には非常に期待をしています。この合併を機に、将来に向けた製造拠点の再編に繋げていきたいと考えています。また、既存事業の収益基盤強化と成長分野への進出に向けた基盤整備を引き続き進めます。
セラミック・マテリアル事業は、さらなる事業基盤の強化と先端分野への事業拡大に取り組んでいます。
エレクトロニクス分野における製品ラインアップの拡張と生産能力の増強によるシェアの拡大、新製品の開発を進めるとともに人材育成に注力しています。電子部品材料では、MLCC用材料の生産能力増強による事業の拡大、成長領域における新製品の開発を進めています。また、事業の選択と集中をさらに進めることに加え、新製品・新事業の創出により、事業ポートフォリオの再構築を図っています。主要拠点の1つである名古屋市内の港地区については、新棟の建設を含め将来に向けた整備・再編の検討を進めています。
エンジニアリング事業は、事業規模の拡大と新分野の開拓を目指し、エネルギー、エレクトロニクス分野での拡販とアフターサービス体制の強化でシェア拡大を図るとともに、リチウムイオン電池向け焼成炉の増産のための新棟建設に向けた整備を進めています。あわせて、医療・医薬、半導体といった新分野への参入と市場の開拓、環境分野での新用途・新製品の開発を強化しています。  
食器事業は、黒字化の達成を目指し、国内ではオンライン販売の強化とホテル・レストラン向けの拡販を進めるとともに、流通販路・物流の再整備による経費削減を図っています。海外では成長市場であるインド、中国、東南アジアなどの主要国での拡販に取り組んでいます。

サステナビリティ経営について

マテリアリティの特定

ノリタケグループは、持続可能な社会の実現に向けた社会課題の解決のため、サステナビリティ経営体制を整備、強化し、取り組みを加速しています。2022年度はサステナビリティ経営タスクフォースが中心となり、2030年のありたい姿を見据え、ステークホルダー及び当社グループにとっての重要度の評価を行い、当社グループが優先して取り組むべきマテリアリティを特定しました。
ノリタケグループのマテリアリティは、「環境負荷の低減」、「新しい価値の継続的な提供」「良質・安全な製品の安定供給」「ウェルビーイングな社会の追求」「従業員エンゲージメントの向上」「ガバナンスの持続的な強化」の6つです。
環境負荷低減への取り組みとして、ノリタケグループでは、低炭素社会への移行・2050年のCO2排出量ネットゼロに向け、長期の目標として、CO2排出量は2030年度50%削減(2018年度比)、2050年度実質ゼロを掲げました。従来から進めてきた省エネ・省資源化や再エネ導入、環境配慮型製品の開発などを基盤として、低炭素社会への移行に向けた取り組みをさらに推進していきます。また、2022年8月に、ノリタケカンパニーは金融安定理事会(FSB)が設けた「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言への賛同を表明し、2023年5月には経済産業省が主導するGXリーグに参画しました。今後も、お客様をはじめとしたステークホルダーの皆様への責任を果たすため、TCFD提言に則ってリスク・機会の特定と対応策を検討し、経営に反映していきます。

従業員エンゲージメントの向上とともに多様な人材の活用に向けた取り組みとしては、2023年4月から、ワークライフバランス実現のため在宅勤務制度の運用を見直し、柔軟な働き方を後押ししています。その結果、育児と仕事の両立や、メリハリをつけて仕事を効率的に行う文化が、従業員の間に広がっています。
その他、女性が能力を発揮し、活躍できる環境の整備を進めています。2022年度は、新卒採用において、大卒女性の採用比率の向上を図ったほか、女性社員を対象としてリーダーシップに関する研修を実施しました。育児休業については、女性従業員の取得率は既に100%となっており、男性従業員の育児休業取得率向上を目指し、全社活動を推進しています。
そして、現在、「多様性」と「挑戦」をキーワードとして、人事制度の改定に向けた検討を進めています。

コーポレート・ガバナンスの強化については、2022年度、取締役会の実効性向上に向けた取り組みとして、社外役員を対象とした事前説明や、配付資料の電子化などを実施しました。さらに、リスクマネジメントの強化として、気候変動リスクをTCFDの枠組みに沿って分析・評価するとともに、リスク管理におけるガバナンス体制を構築しました。
また、当社は2023年6月に監査等委員会設置会社へ移行しました。これは、取締役の職務執行の監査などを担う監査等委員を取締役会の構成員とすることにより、取締役会の監督機能をより強化するとともに、取締役会の業務執行決定権限の一部を取締役に委任することにより、意思決定の迅速化と取締役会の審議の充実化を図ることを目的としています。
引き続き、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指し、コーポレート・ガバナンスの強化・充実を図ってまいります。

このようにマテリアリティを定め、取り組む真の意義は、自社の重要課題をステークホルダーとの共通認識とし、それらに焦点を当てた具体的な取り組みを進めることで事業の持続可能性を高め、企業価値向上を図るとともに、社会に貢献していくことにあります。今後は、6つのマテリアリティに基づいた取り組みを加速させ、推進していきます。

ステークホルダーの皆さまへのメッセージ

ノリタケグループは、株主の皆さまへの利益還元を重要な経営方針として位置付け、長期的、安定的な配当を継続することを基本としています。2022年度の年間配当につきましては、業績及び今後の事業環境、業績見通しを勘案し、1株につき115円(中間配当とあわせて年間205円)としました。
ノリタケグループは食器の製造から始まり、砥石や電子部品材料、乾燥炉・焼成炉などの多種多様な製品で様々な産業を支え、社会に貢献してきました。昨今、社会の不確実性が増し、著しい事業環境の変化が常態化しており、社会の変化のスピードにしっかりと対応し、事業ポートフォリオの見直し、抜本的な経営の変革と組織風土改革を行っていくことが不可欠であると認識しています。サステナビリティ経営を推進するとともにマテリアリティへの取り組みを確実に進め、お客様によりよい製品・サービスを提供していきます。
ノリタケグループの改革はまだまだ始まったばかりです。株主様、お客様、従業員、地域社会など、ステークホルダーの皆さまの声を真摯にお聞きしながら、今後も自己改革を進めてまいりたいと思います。今後のノリタケにぜひご注目いただくとともに、引き続き、温かいご支援を賜りますようお願い申し上げます。

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